9/1より開始したイベント『月光のワルツ』で実装された神器・は、耐久と割合ダメージに特化した性能を持つと評価されています。この記事では、月狩神弓と、既存の神器・ケーリュケイオン
を比較し、どちらがより強力であるかを白黒つけます。
性能
月狩神弓

治癒率+12%。戦闘開始後、8秒ごとに矢を発射し、すべての敵に最大体力4%のダメージを与え、同時に自身の最大体力6%を回復し、かつ攻撃速度+16%、持続5秒(戦闘開始時すぐに一度発動)
割合ダメージ上限:通常攻撃の600倍
ケーリュケイオン

戦闘開始後、すべての敵のダメージ軽減-8%。5秒ごとに「紅蛇の喫」が発動し、次の通常攻撃が追加で750%の範囲技能ダメージ、現在連撃150%の範囲ダメージ、現在反撃150%の範囲ダメージを与え、このダメージの50%分、自身の体力を回復する。
(ダメージは会心可、ダメージ無効を無視。回復はPvP減衰の影響を受けず、1回の回復量は最大体力の3%を超えない。戦闘開始時すぐに一度発動)。
発動技を2回発動するごとに「黒蛇の呪」が発動し、目標の最大体力3%のダメージを与え、体力回復、攻撃速度、エネルギー回復、仲間の攻撃速度-10%、持続5秒。
割合ダメージ上限:通常攻撃の200倍
検証方法
上記の条件で新登場した耐久向け神器である月狩神弓と、既存の神器・ケーリュケイオン
のそれぞれを使った場合に相手へ与えるダメージを比較します。
この記事は、筆者が斧をメインに使用しているため、あくまで計算と軽い検証に基づいた分析です。また、神器以外の組み合わせも考慮した比較は非常に複雑なため、今回はダメージ比較に留めました。
検証1:各神器の割合ダメージ
検証条件
- 互いの攻撃を8000M、防御を2500Mとする
- 通常係数は4000%
- 体力は2000B
- 互いのレベル195(ダメージ減衰は以下の表の通り)
- 戦闘時間は40秒

月狩神弓
まずは、神器が与える割合ダメージと、割合ダメージの上限を比較し、どちらが採用される数値なのか確認します。
割合ダメージ上限
=(攻撃8000M-防御2500M)×通常係数4000%×倍率600倍/ダメージ減衰573.3
= 230,245.9M
割合ダメージ
= 2000B(2000000M)×4%
= 80,000M
となり、割合ダメージの計算上低い方が採用されるため、月狩神弓が8秒間に1度与える割合ダメージは80,000Mダメージとなります。
よって、40秒間の累計は以下の計算により480Bダメージとなりました。
40秒間で与えるダメージ
= 80,000M × (40/8 + 1回)
= 480,000M = 480B
ケーリュケイオン
割合ダメージ上限
= (攻撃8000M-防御2500M)×通常係数4000%×倍率200倍/ダメージ減衰573.3
= 76,748M
割合ダメージ
= 2000B(2000000M)×3%
= 60,000M
ケーリュケイオンは、発動技を2回発動するごとに「黒蛇の呪」が発動し、目標の最大体力3%のダメージを与えるので、40秒間で発動技が発動する回数を計算します。

LR水玉、背飾り能力のエネルギー回復速度最大、陰淵首飾りを使用した場合、エネルギー回復速度が35%上昇するため、計算した結果、40秒間で技能が発動する回数は21回となりました。よって、ケーリュケイオンの「黒蛇の呪」が発動する回数は10回です。
よって、40秒間の累計は以下の計算により600Bダメージとなりました。
40秒間で与えるダメージ
= 60000M × 10回
= 600,000M = 600B
検証1まとめ
最初に示した条件で、月狩神弓と、既存の神器・ケーリュケイオン
が40秒間で与えるダメージを比較した結果、月狩神弓が480B、ケーリュケイオンが600Bで、装備が持つ割合ダメージはケーリュケイオンの方が優勢でした!
検証2:攻撃速度アップによるダメージ比較
さて、次は攻撃速度アップによるダメージ比較です。聖狩の受動技4には通常攻撃において相手の現在体力の1%の割合ダメージを与えるというものがあります。通常攻撃は攻撃速度が上がれば発動数が増えるため、受動技4による総ダメージも上がります。
月狩神弓の16%の攻撃速度アップはどのような影響を与えるのでしょうか。
検証条件
- 互いの攻撃を8000M、防御を2500Mとする
- 通常係数は4000%
- 体力は2000B
- 互いのレベル195(ダメージ減衰は以下の表の通り)
- 戦闘時間は40秒
- 【条件追加】攻撃速度3.96(平均秒間攻撃回数3.03)
ゲーム中の説明「攻撃速度は1秒間の通常攻撃回数」というのは誤りです。kinoko-wikiでは実際の通常攻撃回数を平均秒間攻撃回数と呼び、攻撃速度が3.75~4.28の場合、実際に1秒間で攻撃している回数は3.03回です。詳しい計算式についてはこちらを御覧ください。
ケーリュケイオンが与えるダメージ
神器の技能で特に攻撃速度が発動しないため、以下で計算することができます
40秒間で与えるダメージ
= (攻撃8000M-防御2500M)×通常4000%×倍率50倍×3.03×40秒/573.3
= 2325B
攻撃速度バフを考慮した月狩神弓の与えるダメージ
8秒ごとに5秒間攻撃速度アップのバフが発動するので、40秒間だと以下のようになります
バフ発動時間 = 5 × (40/8) = 25秒
バフなし時間 = (8-5) × (40/8) = 15秒
バフ発動中の割合ダメージ
= ((攻撃8000M-防御2500M)×通常4000%×倍率50倍×3.03×15秒)
= 500000B
バフなしの割合ダメージ
= (攻撃8000M-防御2500M)×通常4000%×倍率50倍×3.37×25秒))
= 926750B
攻撃速度アップしたとき40秒間で与えるダメージ
= (バフ発動中の割合ダメージ + バフなしの割合) / PvPダメージ減衰
= (500000B + 926750B) / 573.3
= 2489B
まとめ
攻撃速度を3.96に変えた場合、月狩神弓と、既存の神器・ケーリュケイオン
が40秒間で与えるダメージを比較した結果、月狩神弓が2489B、ケーリュケイオンが2325Bで、一見すると月狩神弓の方が優勢に見えます。
相手の現在体力が減少するとケーリュケイオンが優勢
月狩神弓の方が上では?と思うかもしれませんが、残念なことに受動技4のダメージは相手の現在体力となっていますので、相手の体力が下がると上限を下回り、そしてどんどん火力は落ちていきます。今回の条件の場合、相手の体力が約95%を下回ると割合ダメージが上限を下回り、ダメージが減少していきます。
仮に40秒間で相手の残り体力が30%まで減少する場合の40秒間の総ダメージを比較すると
- ケーリュケイオン:1575B
- 月狩神弓:1690B
となり、差は114Bと上記のダメージ比較の差を超えません。上記の条件下においてはケーリュケイオンの方が優秀でしょう。
デバフ下での比較
(攻撃-防御)×通常係数×倍率によって上限が定められている関係で、攻撃が下がれば下がるほど上限は下がっていき、割合ダメージを下回っていきます。
ケーリュケイオンであれば上記条件下であれば攻撃-防御=4300M、月狩神弓であれば1911Mを下回った場合上限設定値が割合ダメージを下回ります。
このように、上限設定値が下回るのに必要な攻撃-防御=最終攻撃の値に大きな差があり、そしてケーリュケイオンが上限値を下回れば下回るほど月狩神弓とのダメージ差が狭まっていき、そして逆転していきます。
この逆転する値を計算すると、条件下において最終攻撃=3440Mを下回ると月狩神弓の方が火力が上回ることになります!
デバフ下や体力モリモリで攻撃があまり育っていない場合等、最終攻撃が低くなる場合において月狩神弓は優勢になります!
月狩神弓の使い所
最終攻撃力が低くなる場面において非常に強力であると判明しました!
駐騎場や乱闘等デバフが蓄積して攻撃力が低下していく場面においてかなり有効でしょう。
長弓は自前で攻撃力バフを有するためデバフ下でもケーリュケイオンの方が優勢である場面もあるかと思いますが、それを有さない剣やその他割合耐久職においてその効果を大きく発揮するでしょう!
まとめ
月狩神弓は高い上限倍率が期待されていましたが、高すぎて通常使用では上限値を大幅に突破しており通常の使用では使いにくいが最終攻撃が低くなる場合において強力であると判明しました。
通常使用や攻撃バフをふんだんに盛り込んで最終攻撃が高くなる場合にはケーリュケイオン、デバフ下やかなり耐久に寄せた育成やビルドにしている場合は月狩神弓、と言った使い分けになりそうです。
私は本職でないので計算上でしか分かりませんが、かなり可能性を感じました。
皆さんの感想をお待ちしております。
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